七月の京都は、市中いたるところで風情のあるお囃子が鳴り響き、祇園祭一色となります。
日本三大祭りの一つである祇園祭は、千年以上の歴史を持ち、7月1日から一ヶ月にわたって多彩な祭事が行われます。
コロナ禍で三年ぶりの開催となる今年、もちろん京都出身の弊社代表・奥村も参加してきました。


「長刀鉾のお稚児さん」
祇園祭の中でもハイライトとなるのが、八坂神社の「神輿渡御」と、町衆による「山鉾巡行」です。
中でも「山鉾巡行」は京の町衆が何世紀にも渡り連綿と受け継いできた伝統文化。
迫力のある山鉾に目を奪われますが、特に注目すべきは祇園祭の主役とも言える「長刀鉾のお稚児さん」です。
23基の山鉾のうち、「生き稚児」と呼ばれる人間のお稚児さんが乗るのは長刀鉾だけで、あとは人形がその役を務めています。
お稚児さんは、神域との結界を示す「注連縄」を断ち切って山鉾巡行の開始を告げるなど様々な神事を務める大役ですが、当日だけでなく一ヶ月前から難しい儀式の舞の練習に勤しみ、精進潔斎のために数日前からは母親にも触れてはいけない、地面にも足をつけてはいけない、という厳格な生活を送ります。
その間は父親や兄弟が世話係となり、移動する際は「強力さん」と呼ばれる男衆に担いでもらうのです。
生き稚児さんに選ばれるのは10歳前後の男の子だそうですが、そんな大役をこなすなんて凄いことですね。
ちなみに祇園祭とは、「疫病退散」を神に祈る神事。
今の世の中にこれほど相応しい神事があるでしょうか。
コロナ禍であらゆる催しが中止となったこの2年ですが、千年以上も続く疫病退散の行事を途切れさせることは本末転倒とも言えましょう。
地元の方々の懸命な努力、伝統行事を継承する使命によりこうして今年は本来の形で行うことができました。


【祇園祭 伝統継承プロジェクト】
弊社では昨年、京都市主催の「祇園祭を次世代へ!?伝統継承プロジェクト」に寄付をさせて頂きました。
無論、今後も京都市/祇園祭への支援を毎年継続していく所存です。
- share -

シェアする

facebook twitter はてブ